外装工事業界なるもの
マンションに長く住んでいると、当然、内装、外装とも経年劣化してくる。内装については専有部分となり各人が適宜発注することとなるが、外装については共有部分であり、住民の意見をまとめる必要があり、かつ足場を組んだ大掛かりなものとなる。マンション外壁材のタイルや塗装は、見た目だけでなく、躯体を保護するという重要な役割もあり、定期的にきちんとしたメンテナンスをしていくことがマンションの資産価値を守るためにも必要であり、そのためにもしっかりとした外装工事業者に依頼しなくてはならない。
しかしながら、この外装業界というのは、以下のような特徴をもった、分かりにくい業界なのである。
営業が弱く、下請構造
塗装店というのは一般的に営業能力が弱く、営業店や工務店、リフォーム店に属して仕事を受注していることが多い。こうした場合、塗装店に支払われる金額は一般的に支払代金の4割、さらにそこから下請け、孫請けに廻るとそれ以下という酷い状況。そうなると、、
手抜き、品質チェックが難しい
躯体工事のように構造や工程のチェックがなく、設計図書等にも記録が残らないため、塗料を薄める、下地処理をしない、乾燥時間を確保しない、塗料の配合を適当にする等、いくらでも手抜きが出来てしまうという構造。こうした場合でも見た目ではほとんどわからないため、品質を事後にチェックすることがプロでも難しい。