マンシオンに住まふ

マンション生活やその他諸々

管理組合と町内会の関係

町内会の研究

町内会の研究

  • 作者: 岩崎信彦,上田惟一,広原盛明,鯵坂学,高木正朗,吉原直樹
  • 出版社/メーカー: 御茶の水書房
  • 発売日: 1989/02
  • メディア: 単行本
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マンションの住民によっては、管理組合と町内会(自治会)を混同している人もいるみたいですね。管理組合によっては自治会も兼ねているところもあって、紛らわしいことは紛らわしいのですが。管理組合の総会の出席率がおしなべて低いのも、そういう勘違いが一部にあったりするんですかね。
 何れにせよ、地縁のないマンションの住民にとっては、町内会の行事にはほとんど参加せず、町内会費だけを仕方なく払っているだけでしょう。
 ところで、町内会とはそもそも何なのでしょうか?


 要するに、その町の住民によって組織される親睦等のための任意団体ということです。
 この点、共有財産の管理を主目的とした加入が義務付けられた団体である管理組合とは、決定的に違うものです。
  町内会の歴史は、意外と面白くて冒頭の本を思わず読んでしまったのですが、町内会の原型は江戸時代の五人組に由来するというのが学説らしいです。その頃は、田畑の水利施設の確保や整備など正に命懸けのことを共同しておこなっており、鉄の結束という感じだったのでしょう。
 その後、明治に入り、そういった役割は自治体に移っていきました。また、戦時中には隣組のような大政翼賛会にも変遷していった経緯があるようです。イメージ良くないですね。
 田舎のほうはまだしも、マンションのあるような都市部においては、町内会の役割は限りなく小さいものになっているのでしょう。それに対して、管理組合の方は資産価値の観点からマンション管理の重要性が見直されており、その役割は大きくなっています。
 こうしたことのイメージだけでも、マンション居住者に共有して欲しいですね。そうすれば、総会の出席率も、もっと上がるのでしょうが。