マンシオンに住まふ

マンション生活やその他諸々

マンション管理会って、そもそも何? 基幹事務

 マンションのような多数の人が住む集合住宅においては、一定以上の規模になるとどうしても管理会社の手を借りる必要があるでしょう。ところで、この管理会社とは、そもそも何なのでしょうか?マンションの管理といっても、清掃から会計、住民同士のクレーム処理など色々あるところですが、、。

基幹事務

  ざっくり言うと、様々な管理業務のうち、次の2つの基幹事務を両方行っている者がマンション管理業(マンション管理会社)と定義されています。

  • マンションのお金に関すること(財布の管理)
  • マンションの維持、修繕工事の現業を行うこと(建物、設備の管理)
 財布の管理では、予算案及び決算案を作り、出納業務(お金の出し入れ)を行います。建物、設備の管理では、これらの工事を自ら請け負ったり、系列の会社に委託したりします。
 この2つを両方行っている、というのがポイントです。マンションの会計業務だけを担当している会計事務所や、修繕工事のみを担当している工務店などは、マンション管理会社には定義されません。


マンション適正化法

 マンション管理会社と定義されると、マンション適正化法という法律の縛りを受けることになります。2つの基幹事務を両方請負うと、受託者(管理組合)の利益に相反する可能性が高くなるからです。
 マンションの財務を与る者としては、出納業務を適正に行うことはもちろん(たまにニュースで管理会社の横領等の事件も報道されますが)、工事等の現業は他の業者に適正な価格で委託するのに徹することが、公平かつ適切な立場でしょう。
 しかし、この会計業務だけではあまり儲からない。そこで、エレベーター点検や修繕工事などを、系列の会社を通じて自分で受注しようとするのです。
 こうした背景もあり、マンション適正化法が10年ほど前に成立し、マンション管理業の項目を置いて、説明責任を義務化するなどして、この利益相反を防ごうとしています(まだまだ不十分ですが)。

続く