マンシオンに住まふ

マンション生活やその他諸々

マンション管理会社って、そもそも何?③ 住民間のコミュニケーション潤滑油としてのフロントマン

 マンションというのは、基本的に見ず知らずの人間が集まって生活しているので、色々な軋轢が生まれてくるものです。騒音問題など、ほとんどが少しコミュニケーションがとれていれば解決する問題ではありますが、当事者同士で話すと角が立つので、こうしたあらゆるマンション内におけるクレームをフロントマンに言って解決しようとするのが日本の特徴です。
 管理会社のフロントマンというのは、管理組合との契約により、主に共有部分に関する管理業務を行うものであるはずです。
 しかしながら、上記のように日本の管理会社における主要な業務というのは、基幹事務のような本来の契約業務というよりも、こうしたクレーム対応などの本来契約業務でない居住者間の個々の専有空間で発生する福祉的・社会的ニーズに対するサービスやサポートなのです。
 こうした業務にあてられるフロントマンの人件費・業務費は、本来契約業務でないため、基幹事務等の項目では利益を回収出来ず、清掃や工事の現業を受注することでマージンをとっているのです。 
 これが、管理会社に払う全体の委託費を押し上げている要因です。
 さらにいえば、外装工事等の建築業界全体の不透明な慣習(下請け、孫請け等)も、費用の押し上げる要因になっています。