マンシオンに住まふ

マンション生活やその他諸々

フランスのマンション管理事情について

日本のマンションは、実質的に戦後に始まっていて、歴史がまだ浅い部分があります。
マンションの歴史の長いヨーロッパなどではどうなっているのか、というのをしばらくまとめてみたいと思います。日本にも参考になる部分があると思いますので。
まずはフランスから。↓あたりが参考になるかと。


フランスのマンションの特徴を簡単にまとめると、以下のようになります。
  • 築年数が古いものが多い(100年以上とかザラ)
  • 小規模なもの多い(50戸未満が8割以上)
  • ほとんど都市部(パリに3分の1)
  • 賃貸率高い(半分くらい)
マンションの管理状況については、以下のような感じになります。
 特にパリのような都市部においては、共同生活においても価値観の違う居住者が混在しており、管理体制が混乱して訴訟が続いた時期が長かった。
 こうしたことから、政府が規約や総会、理事会、管理者等の仕組みを法制化してきた経緯がある。こうした制度を日本でも参考にしている。
  しかしながら、実際の管理運営状況としては、理事会よりもプロの管理者(サンディク)に任せっきりにしている。(管理者方式)日本のマンションが管理会社に任せっきりにしているのと同じ。
 現在、マンションの管理上問題となっている点としては、築年数が全体的に古いこともあり、管理費が高騰している。そのため、居住者の管理者に対する報酬や管理費の不透明さに対する不信感がどんどん強くなっている状況。それでもやはり、管理者に頼り切りという状況は変わらない。

まとめ

 といった感じで、実はフランスも日本と状況はあまり変わらないんじゃないか(≧∇≦)とも思えます。これは、お隣のドイツでも同じような状況のようです。
背景としては、パリのような都市部では仕事等で忙しく管理にまで時間がとりにくいこと、また特に賃貸率が高いことが住民同士の意思統一を難しくしているということも大きいようです。
 やはり、法整備や専門職の育成という外部的要因だけを整備してもダメで、居住者自身の管理意識・教育という内部的要因が重要といえるのではないでしょうか。
次回は、同じヨーロッパでもイギリスの例を見てみたいと思います。