マンシオンに住まふ

マンション生活やその他諸々

マンションにおけるコミュニティ再考➁

町内会・自治会の復活

 今現在存在する町内会・自治会は、アメリカのGHQによって戦争の片棒を担いだとして一度潰されたものが、同じGHQによって復活したものである。なぜ、GHQによって復活させられたのかは、当時のアメリカのコミュニティワーク(地域福祉)の状況をまず知る必要がある。

 

 アメリカにおいて、公的扶助を目的とした地域福祉団体であるcouncil of social agencies やferedation of social agenciesは、1900年代初頭に始まった。これらの組織は共同募金と同一組織として展開されることが多かった。これは、アメリカにおいては入所施設よりも地域住民のためのソーシャルサービスを提供している団体が多かったこと、また「公的扶助以外は政府は直接行うべきでない」といったアメリカの福祉観から、これらの財源はほとんど募金や寄付に依存していたことによる。第二次世界大戦後は、共同募金の急激な拡大により、活動内容も社会福祉の広報教育やボランティアの育成など拡大していった。

 こうした背景の中、日本における地域福祉、特に共同募金の担い手として、GHQは一度解体したはずの町内会・自治会に目をつけたのである。

 

続く